主体的な学びを培う教師のコンピテンシー(教職実践開発研究科)

  • ※掲載内容は当時のものです。

 おもしろい授業とは何でしょう?
それは、一人ひとりの主体的な学びにつながる授業であると思います。では主体的な学びとは一体何でしょう? これについて学ぶ、それが本授業なのです。
 授業の様式は、高校における課題探求型の授業のそれと同様です。全15回の授業を問題解決のプロセスとして位置付けて、教師が学生と一緒に考えていきます。今回の授業では、いわゆる哲学対話の形態をとっています。つまり、howではなくwhatとwhyの視点から教師と学生が話し合うのです。

 取り上げる問いは、「どうして学ぶのか?」「夢とは何か?」「あなたという意識は何処にあるか?」「経験とは何か?」「他者とは何か?」「自分らしさとは何か?」そして最後に「主体的な学びとは何か?」です。ただしこのような問いは漠然的であり回答することは容易ではありません。
 そこで本授業では歌と映画のエピソードを取り上げ、それらをもとに話し合って答えを探っていきます。(歌)『棒人間(RADWIMPS)』にみる“若者の自嘲感情”、 (映画)『ジョニーは戦場へ行った』における“夢と現実”、『アバター』にみる“リア充”、さらに『ソラリス』における“自己変容”などを討論の切り口としています。また本授業の特徴として、私の専門(現象学的システム思考)から人間発達の精神現象を表す10分程度の動画モデルを制作していますが、話し合いにおいて随時これを活用しています。

人間発達の精神現象モデル動画(一画面)

学生は、モデルで表現された精神現象と自らの経験の記憶とを照らし合わせることで、問いの意味を深めています。